10秒まとめ
腰椎分離症は腰の背骨(腰椎)の一部(椎弓部分)に生じる疲労骨折です。特に成長期のスポーツ選手に多く見られます。症状は腰痛や脚のしびれで、治療には保存療法と手術療法があります。予防には適切なスポーツ動作を行うことや股関節や背骨の柔軟性を保つことが重要です。
どんな動きで発症する?
腰椎分離症は、腰椎後方の椎弓部分に繰り返しストレスがかかることで起こる疲労骨折のことです。
特に成長期のスポーツ選手に多く見られ、上から5番目の腰椎に発生しやすいと言われています。
野球、バレーボール、体操など腰を反らしたり捻ったりする動作を繰り返すスポーツで発症することが多いです。
進行すると、分離した腰椎が前方にずれる「分離すべり症」に進行することもあります。
どんな症状が現れる?
主な症状には次のようなものがあります。
・スポーツ活動での腰痛:スポーツや活動時に痛みが強くなります。
・腰を反らすと痛む:背中を後ろに反らせる動作で痛みが増強します。
・局所的な痛み:腰椎の特定の部分に限局した痛みを感じます。
・脚の痛みやしびれ:神経が圧迫される場合、太ももやお尻への放散痛が生じることがあります。
なお、腰椎分離症があっても症状がない方も多く存在します。症状の有無や程度は個人差が大きいことが知られています。
どんな治療法があるの?
治療は、まず保存療法から始めます。多くの場合は保存療法で症状の改善が期待できるといわれており、早期に適切な治療を行うことで骨折部分が癒合する可能性が高まります。
保存療法
・活動制限:痛みを起こす活動やスポーツを一時的に控えます。
・装具療法:腰椎コルセットの着用により腰椎を安定させ、骨折部の治癒を促進します。通常3~6ヶ月程度の装着が必要です。
・薬物療法:消炎鎮痛剤を服用したり、湿布薬を使用します。
・リハビリテーション:体幹筋力の強化、柔軟性の改善、正しい姿勢や動作の指導、段階的な運動復帰プログラムなどにより、痛みの軽減と機能回復を目指します。
保存療法で症状が改善しない場合や、症状が悪化する場合には、手術療法が検討されます。
手術療法
・固定術:金属プレートやスクリューを用いて分離部分を固定します。
・除圧術:神経の圧迫を解除するために骨や靭帯を削ります。
手術後は、リハビリテーションが重要で、徐々にスポーツ活動に復帰します。
どうすれば予防できる?
腰椎分離症の予防には、次のような対策が有効とされています。
・体幹筋力の強化:腹筋や背筋などの筋肉(特にインナーマッスル)を強化することで、腰椎への負担を軽減します。
・柔軟性の向上:股関節や太ももの筋肉の柔軟性を保つことが重要です。ストレッチングを日常的に行いましょう。
・適切な運動量の調整:過度な練習や急激な運動量の増加を避けます。成長期の選手では特に注意が必要です。
・正しいフォームの習得:スポーツにおける正しい動作やフォームを身につけることで、腰椎への負担を軽減できます。
・早期発見・早期治療:腰痛が続く場合は早めに医師に相談しましょう。特に若いスポーツ選手では、「よくある腰痛」と軽視せず、専門医での診察を受けることが大切です。
・生活習慣の改善:適切な睡眠と栄養を心がけ、骨の健康を保ちましょう。
当院にご相談ください
当院ではできるだけ手術療法を避け、リハビリテーションを中心とした保存療法を行っています。また、手術後のリハビリテーションを行うこともできます。腰の痛みや不安がある場合は、当院にご相談ください。
