骨折は、骨に過度の力が加わることで骨の連続性が断たれる状態を指します。骨折は外傷によるものが最も多く、転倒や交通事故などが主な原因です。また、骨粗鬆症などの基礎疾患がある場合、小さな外力でも骨折が生じることがあります。骨折の種類は、開放骨折、粉砕骨折、不全骨折など様々です。診断にはレントゲンが欠かせません。
症状
主な症状は、受傷部位の痛み、腫れ、変形、機能障害です。症状の程度は骨折の部位や種類によって異なり、子どもの場合は特有の症状を示すことがあります。
高齢者に多い骨折
高齢者は骨粗鬆症などにより骨が脆くなっているため、若年者に比べて骨折のリスクが高くなります。大腿骨近位部骨折(脚の付け根)、脊椎圧迫骨折(背骨)、橈骨遠位端骨折(手首)、上腕骨近位部骨折(腕の付け根)は高齢者に多い四大骨折と呼ばれています。これらの骨折は、高齢者の日常生活動作を著しく制限し、生活の質を低下させる可能性があります。
一般的な治療方法
治療は、骨折の程度に応じて選択され、保存療法と手術療法の2つの選択肢があります。保存療法では骨折部位が動かないようにギプスで固定し、骨がつくのを待ちます。骨がずれている場合は医師により位置を戻して固定します。
保存療法で骨がつかない場合や骨のずれが大きい場合などは手術療法が行われます。金属製のプレートやボルトによって骨折部位を固定します。
骨折の治癒期間
骨折の治癒期間は、小さな骨なら数週間、大きな骨なら数か月と骨折の部位や程度によって大きく異なります。また、骨折後の条件や個人差によっても変わり、機能回復にはリハビリテーションが必要な場合があります。
予防策
骨折の予防は転倒予防のために身体機能を維持する、交通事故を起こさないなど日常生活の安全を追求することです。また、骨粗しょう症の早期発見・早期治療も骨折の予防に効果的です。
当院には骨折の治癒期間を短縮する超音波治療器があり、適応症例に使用しています。また、全身骨密度検査機があり、検査をすることで早期発見・早期治療を行うことができます。転倒や交通事故などによる痛みがある場合は、当院にご相談ください。