10秒まとめ
腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板の髄核が飛び出して神経を圧迫する疾患で、特に20代から40代の男性に多く見られます。症状は腰痛や脚のしびれで、治療は保存療法と手術療法があります。予防には正しい姿勢と適度な運動が重要です。

何が起きてるの?
腰椎椎間板ヘルニアは、腰椎の椎間板が変性し、椎間板の外側の線維輪が破れ、内部の髄核が飛び出すことで神経を圧迫する疾患です。特に20代から40代の比較的若い男性に多く見られ、成長期のスポーツ選手に発症することもあります。椎間板は、背骨の骨と骨の間にあり、クッションの役割を果たしています。加齢や過度な負荷、中腰などの不適切な姿勢などが原因となります。
どんな症状が現れる?
主な症状は、腰痛と脚の痛みやしびれです。初期症状としては腰痛が挙げられます。重いものを持ち上げた時や、くしゃみをした時に急激な痛みが生じることがあります。その後、お尻から脚にかけて痛みが拡大し、下半身にしびれを伴うこともあります。神経の圧迫が強くなると、筋力低下や知覚障害、膀胱直腸障害をきたすこともあります。
どんな治療法がある?
治療は、症状の程度や生活スタイルに応じて選択され、保存療法と手術療法の2つの選択肢があります。保存療法には消炎鎮痛剤の服用などの薬物療法があります。また、リハビリテーションとして腰部の筋力トレーニングやストレッチが行われ、痛みの軽減と機能回復を目指します。神経の周囲に局所麻酔薬を注射し、痛みを和らげるブロック注射もあります。
保存療法で症状が改善しない場合や、日常生活に支障をきたす程度の痛みがある場合には、手術療法が検討されます。手術では可能な限り、筋肉など背骨を支える組織を痛めないように注意しながら椎間板を摘出します。手術後は、リハビリテーションが重要で、徐々に日常生活に復帰します。
どうすれば予防できる?
腰椎椎間板ヘルニアの予防には、日常生活での注意と適切な運動が重要です。適正体重を維持し、腹筋や背筋など腰を支える筋力を維持することが効果的です。ウォーキングや水泳などの適度な有酸素運動も推奨されますが、腰に負担がかかりすぎないよう注意が必要です。日常生活では、重い物を持ち上げる際は膝を曲げてしゃがむなど、腰への負担を軽減する動作を心がけることも大切です。
当院にご相談ください
当院ではできるだけ手術療法を避け、リハビリテーションを中心とした保存療法を行っています。また、手術後のリハビリテーションを行うこともできます。腰の痛みやしびれ、不安がある場合は、当院にご相談ください。