腰椎すべり症について

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 腰椎すべり症は、腰椎がずれることで腰痛や脚の痛みを引き起こす疾患です。主に中高年の女性に多く見られ、保存療法と手術療法が治療の選択肢です。予防には適正体重の維持や筋力トレーニングが重要です。

どんな疾患なの?

 腰椎すべり症は、腰椎が前方または後方にずれる疾患です。加齢に伴う椎間板の変性や靭帯の緩みが原因で、中高年の女性に多く見られます。5つある腰椎のうち上から4番目と5番目で発生することが多いと言われています。成長期のスポーツ選手では腰椎分離症が進行し、腰椎分離すべり症となる場合があります。

 主な症状は、腰痛と脚の痛みやしびれです。特徴的な症状として間欠性跛行が挙げられます。これは、少し歩くと臀部や太ももに痛みやしびれが生じ、座ったり腰を屈めて休憩したりすると症状が和らぐものの、再び歩き始めると症状が再発する状態です。腰椎すべり症が進行すると、神経が圧迫されることで、脚の痛みやしびれが強くなったり、下半身に力が入りにくくなったりすることがあります。

 治療は、まず保存療法から始めます。具体的には消炎鎮痛剤の服用などの薬物療法や腰への負担軽減のためにコルセットを着用することが挙げられます。また、リハビリテーションとしてストレッチや筋力トレーニングなどが行われ、痛みの軽減と機能回復を目指します。

 保存療法で症状が改善しない場合や、日常生活に支障をきたす程度の痛みがある場合には、手術療法が検討されます。手術療法としては、神経の圧迫を解除する除圧術や、ずれた椎骨を固定する固定術などがあり、患者の状態に応じて適切な手術法が選択されます。手術後は、リハビリテーションが重要で、徐々に日常生活に復帰します。

 腰椎すべり症に対する明確な予防法は確立されていませんが、一般的な腰痛予防が有効とされています。具体的には、適正体重を維持すること、腹筋や背筋を鍛えて腰回りの筋力を維持すること、正しい姿勢を心がけること、適度な運動を行うことなどが挙げられます。また、重い物を持ち上げる際は膝を曲げてしゃがむなど、腰への負担を軽減する動作を心がけることも大切です。日常生活での注意と適切な運動習慣の維持が、腰椎すべり症の予防と症状の悪化防止につながります。

当院にご相談ください

 当院ではできるだけ手術療法を避け、リハビリテーションを中心とした保存療法を行っています。また、手術後のリハビリテーションを行うこともできます。腰の痛みやしびれ、不安がある場合は、当院にご相談ください。

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この記事を書いた人

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岩政 亮平

理学療法士
日本臨床徒手医学協会認定セラピスト
ピラティスインストラクター